これまで、自動車メーカーは他社ブランドとの差別化を図るため、さまざまな機能を開発してきました。特に車の特徴として位置づけられる動力部分は、各社さまざまな知識と技能で差別化を図り、他社との違いとして提案されてきました。
トランスミッションやエンジン制御装置、スパークプラグなどが不要になった電気自動車(EV)は、一般的にガソリン車に対して4割近くの部品が必要なくなり、クルマの構造が相対的にシンプルなため組み立てが安易になると言われています。先端分野であるEVにおいて、従来のすり合わせによるクルマの差別化が難しくなり、如何に特徴を打ち出すかが課題になっています。
そのため動力装置や各パーツの研究と並行して、機能的な自動車ガラスをエクステリアの一部として使うことで他社との差別化を図るメーカーが増えつつあります。
EVのデザインとして、フロントガラス・ルーフガラス・リアガラスが一体のガラスとして見えるようなデザインが増えています。ガラス面積が従来のクルマより大型化することにより、デザインの観点ではエクステリアとしてのガラスがこれまで以上に存在感を増しています。
また、ガラスを通じて車内に入り込む太陽のエネルギーが増えるため、乗る人に快適性を提供しつつ、エアコンなどの走行以外に使う消費電力を抑えるための熱マネジメントも重要になってきます。
クルマのカッコイイを実現し、走行パフォーマンスを最大化するため、ガラスにはデザイン性と機能性が要求されています。
PVB中間膜を使用した合わせガラスは、その飛散防止機能から安全性や防犯性が求められる自動車のフロントガラスやサイドドアウィンドウ、ルーフガラスなどで広く採用されています。快適性や意匠性の観点からもガラスに求められる役割は広がっています。PVB中間膜はガラスの可能性を広げる選択肢として注目を集めています。
積水化学は、安全基準を満たすだけではない“新たなガラス”を通し、先進的なEV開発のお手伝いします。従来の機能を超えた自動車ガラスとして、さまざまな種類の先進的な合わせガラス用中間膜、S-LEC(エスレック)™フィルムを提案します。
合わせガラス用PVB中間膜、S-LEC™フィルムには豊富な機能やデザインを付加することが可能です。従来の安全基準を満たす飛散防止機能はそのままに、遮熱・遮音・紫外線カットといった機能で利用者の快適性を向上。豊富なカラーラインナップによりデザインの妥協もなく、ワンランク上の体験を利用者にもたらします。
S-LEC™フィルムを使用した自動車合わせガラスは、電気自動車のガラスとしても、これからの自動車産業のEV化に大きく貢献します。
限りあるバッテリー容量をどのように使うか、EVにおいて省エネはとても重要な課題とされています。
S-LEC™遮熱中間膜は、自動車ガラスの遮熱性を高め、日射しによる車内の温度上昇を軽減し、エアコン負荷を抑えます。EVでの実車評価では約20%の消費電力の削減が確認されました。EVの省エネ、航続距離の延長に貢献します。
詳細はカタログでご確認ください。
デザイン、快適性、遮音、調光ガラス用途など、パノラマルーフに対して多様なソリューションを提案します。フロントガラスから、ルーフガラス、リアガラスまで一体化したデザインも増え、その特徴から未来を感じさせるものとなり、そのデザインはEVで広がっています。クルマの天井がガラスで覆われているということは、日光が車内にふり注ぐということ。過剰な日差しは車内の快適性が損ない、エアコンの消費電力を上げる原因となります。
それを課題を解決するため。S-LEC™カラーフィルムのダークカラーシリーズは可視光透過率2%~35%と幅広いラインナップを用意。遮光・色合いから最適なカラーを選択頂けます。ルーフガラスの解放感を維持しつつ、快適性と省エネを両立します。
デザインは車の購入に際して、金額に次いで大きな比重を占める重要なポイント。中にはデザインに魅入られ、その車種だけではなくそのブランドのファンとなる人を生み出すことすらあります。
S-LEC™デザインフィルムは、合わせガラスに独自のデザインを組み込むことで、デザイナーやエンジニアの可能性や選択肢を飛躍的に広げます。そんなデザインに影響する自動車ガラスですが、今では、ガラスに求められることが具体的になってきています。
例えば
ということなどをメインに気にする方もいます。
車のエクステリア(外観)が与えるファーストインプレッション( 第一印象)は、顧客の購買動機に繋がるとても重要なファクターとなります。その車に興味を持ってもらえるかもらえないか、感情を揺り動かす大きなカギとなるといっても過言ではありません。
環境に配慮したこれからのEVには、先進的なデザインに相応しい自動車ガラスが求められます。S-LEC™カラーフィルム採用したカラーガラスは、バリエーションの豊かさが特徴の1つ。ニュートラルグレイ、グラスグリーン、ピュアブルーなど様々なカラーデザインを提案します。
色合いとして見た目の印象に影響を及ぼすだけではなく、遮光・遮熱などの機能を持つ自動車ガラスで消費電力を抑えることが可能となります。 S-LEC™カラーフィルムをつかった合わせガラスは、これからのEVの進化に対してデザイン・環境対応の両面から貢献します。
最近の車において自動車ガラスの占める割合は大きくなる傾向にあり、自動車ガラスの特徴は車両デザインを大きく左右するポイントと言えます。フロントガラスからクルマの天井部分を通り、リアガラスまでと一体化した自動車ガラスは、近未来的なデザインとして見ている人の目に強い印象として残ります。EVの先進性をアピールするアイコンとして、自動車ガラスが持つ役割は大きいと言えます。
S-LEC™ワイドグラデーションフィルムでは、グラデーション幅とカラー部の可視光線透過率が異なるデザインを複数種類ラインナップ。目指すデザインに合わせて、適切な組み合わせの製品を選択できます。デザインのカスタマイズも可能です。
EVはエンジン音がないため静粛性が高いことが一つの特徴です。一方で、インバータ音などEV特有の騒音の発生、エンジン音に埋もれていた交通騒音や風切り音、雨音などの車外騒音がより聞き取りやすくなると言われています。車外騒音は、ドライバーの集中力や同乗者の快適性に大きな影響を与えるため、EVにおいても遮音性の向上が求められています。
S-LEC™遮音中間膜のダンピング性能を大幅に向上させた新しい遮音グレード、SVグレードは振動音を大きく低減、合わせガラスの遮音性を向上させ、フロントガラスだけでなくサイドドアガラスにも採用することで、より静かなEVを実現することができます。
美容の観点から光老化(太陽光によって引き起こされる老化) を気にして、外から降り注ぐ紫外線(UV) をしっかりカットしてくれるのかを気にする方も。さらに「子どもの弱い肌を日焼けの危険に晒したくない」「紫外線( UV) から守ってあげたい」と望むファミリー層もいます。このように自動車ガラスに対して、デザインや機能性だけではなく、美容も求められるようになってきています。
S-LEC™ プレミアムUVブロッキングフィルムを搭載した自動車用合わせガラスは、その高いUVカット性能からUV対策を必要とする人の肌を守ります。